はじめに:内定後の第一関門を乗り越えよう
内定をいただいた皆さん、おめでとうございます!長い就活の道のりを経て、ようやく内定という形で努力が実を結びました。
しかし、内定をもらったその瞬間から、あなたは「学生」ではなく「社会人予備軍」として見られ始めます。内定をいただいた後の対応、特に内定承諾メールの送り方ひとつで、企業があなたに抱く印象は大きく変わるのです。
「でも、内定承諾メールって何を書けばいいの?」 「他社の結果待ちだけど、どう対応すればいいの?」 「内定を一度承諾した後で辞退することになったらどうしよう…」
このような不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、内定をいただいたものの「マナーを知って失礼のないようにしたい」「丁寧な振る舞いを心がけたい」「複数の内定をもらい、辞退も視野に入れている」という就活生や新卒の皆さんに向けて、社会人としての第一歩を踏み出すための内定承諾メールの書き方を徹底解説します。
キャリアパークの調査によると、内定承諾メールの返信内容が「非常に印象的だった」と回答した採用担当者は約45%にのぼり、その後の研修案内や入社後のチーム配属にも影響するケースがあるそうです。
内定承諾メールとは?基本を押さえよう
内定通知と内定承諾の違いを理解する
まず押さえておきたいのは、「内定通知」と「内定承諾」の違いです。
- 内定通知:企業から「あなたを採用します」と伝える連絡
- 内定承諾:あなたが「御社に入社します」と意思表示をする返信
内定通知を受け取っただけでは、あなたと企業の間で雇用契約は成立していません。あなたが内定を承諾し、企業側がそれを受理して初めて、正式な内定となります。
内定承諾メールの重要性
内定承諾メールは単なる形式的な連絡ではありません。これには以下のような重要な意味があります。
- 入社意思の明確な表明:あなたが本気でその企業に入社する意思があることを伝えます
- 社会人としての第一印象:ビジネスマナーを心得ているかどうかが問われます
- 信頼関係の構築:迅速かつ丁寧な対応は、信頼できる人材だという印象を強めます
特に新卒の場合、この内定承諾メールが「社会人としての最初の公式文書」になります。この一通のメールで、あなたの社会人としての第一歩が始まるのです。
内定承諾メールの基本マナー
1. 返信タイミング:原則24時間以内を心がける
内定通知を受け取ったら、できるだけ早く返信するのがマナーです。理想的には24時間以内に返信することをおすすめします。仮に他社の結果待ちでも、まずは「内定のご連絡ありがとうございます」という旨の返信をしておきましょう。
他社の選考結果を待っている場合でも、返信を遅らせることはビジネスマナー違反となりかねません。承諾するかどうかの最終判断は後日改めて連絡するという旨を伝えておくとよいでしょう。
内定通知に対する返信が48時間以上遅れた場合、約35%の企業で「やや印象が悪い」とマイナス評価につながるとの結果が出ています。
2. 適切な件名を設定する
メールの件名は、一目見て「何についてのメールか」が分かるように設定しましょう。
良い例:
- 「内定承諾のご連絡(〇〇大学・山田太郎)」
- 「内定のご連絡に関するお礼(〇〇大学・山田太郎)」
悪い例:
- 「連絡」(何の連絡かが不明確)
- 「Re: 内定通知」(単なる返信という印象)
3. 丁寧な敬語と文章構成を心がける
内定承諾メールは、ビジネスメールとしての基本マナーを守りましょう。
- 正しい敬語を使用する(「させていただく」の乱用に注意)
- 段落分けを適切に行い、読みやすくする
- 誤字脱字をチェックする(特に企業名、担当者名などは要注意)
- 文末表現を統一する(「です・ます調」を基本に)特に「させていただく」の使用は、本来「許可を得て行う」という意味を持つため、過剰な使用は避けるべきとされています。
4. メールの構成要素
内定承諾メールには、以下の要素を含めるとよいでしょう。
- 宛先:企業名、部署名、担当者名
- 自己紹介:大学名と氏名
- お礼の言葉:内定通知に対する感謝
- 承諾の意思表明:内定を受ける旨の明確な表現
- 今後の抱負:簡潔に入社後の意気込みを伝える
- 結びの言葉:丁寧な締めくくり
- 署名:氏名、連絡先情報
【例文】内定承諾メールの書き方
★基本の内定承諾メール(入社の意思が固まっている場合)
件名:内定承諾のご連絡(〇〇大学・山田太郎)
株式会社〇〇
人事部 採用担当 〇〇様
お世話になっております。〇〇大学〇〇学部の山田太郎です。
この度は内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
心より嬉しく思うとともに、貴社からお声がけいただいたことを大変光栄に感じております。
つきましては、貴社の内定を承諾させていただきたく、ご連絡いたしました。
入社に向けて、残りの学生生活においても自己研鑽に努め、貴社の一員として貢献できるよう準備を進めてまいります。
今後ともご指導のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
〇〇大学〇〇学部
山田太郎
電話番号:000-0000-0000
メールアドレス:○○○@○○.com
★他社の選考結果待ちの場合(保留する場合)
件名:内定のご連絡に関するお礼(〇〇大学・山田太郎)
株式会社〇〇
人事部 採用担当 〇〇様
お世話になっております。〇〇大学〇〇学部の山田太郎です。
この度は内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
貴社での働き方や企業理念に大変共感しており、内定のお知らせを頂戴し、心より嬉しく思っております。
大変恐縮ではございますが、現在他社の選考も並行して受けており、最終的な進路について熟考させていただきたく存じます。
〇月〇日頃までに、改めて正式な回答をさせていただければと思います。
ご配慮いただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
〇〇大学〇〇学部
山田太郎
電話番号:000-0000-0000
メールアドレス:○○○@○○.com
★内定承諾書の提出が必要な場合
件名:内定承諾のご連絡(〇〇大学・山田太郎)
株式会社〇〇
人事部 採用担当 〇〇様
お世話になっております。〇〇大学〇〇学部の山田太郎です。
この度は内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
貴社の内定を承諾させていただきたく、ご連絡いたしました。
内定承諾書につきましては、必要事項を記入・捺印の上、〇月〇日までに郵送にてお送りいたします。
入社に向けて、残りの学生生活においても精進してまいります。
今後ともご指導のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
〇〇大学〇〇学部
山田太郎
電話番号:000-0000-0000
メールアドレス:○○○@○○.com
内定辞退を視野に入れている場合の対応
複数社から内定をもらっている場合の考え方
複数の企業から内定をいただいた場合、どの企業に入社するか慎重に検討しなければなりません。しかし、だからといって「返信をしない」という選択肢はありません。
まずは全ての企業に対して内定通知への感謝と、検討の時間をいただきたい旨を伝えるのがマナーです。その後、入社する企業と入社しない企業に分けて連絡を取りましょう。
リクナビ就活準備ガイドでは、複数の内定をもらった場合の対応についてのアドバイスが掲載されています。特に「保留期間」については、一般的に1〜2週間程度が適切とされていますが、業界や企業によって異なる場合もあります。
内定辞退のメール例文
一度内定を承諾した後に辞退する場合は、できるだけ早く、誠意を持って連絡することが重要です。電話で直接伝えるのがベストですが、メールで連絡する場合の例文を紹介します。
件名:内定辞退のご連絡とお詫び(〇〇大学・山田太郎)
株式会社〇〇
人事部 採用担当 〇〇様
お世話になっております。〇〇大学〇〇学部の山田太郎です。
この度は、大変申し上げにくいお話ではございますが、先日承諾させていただきました貴社の内定を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。
(辞退理由を簡潔に記載)
このようなご連絡を差し上げることとなり、採用活動にご尽力いただいた貴社の皆様に多大なるご迷惑をおかけすることを、心よりお詫び申し上げます。
これまでの貴重な機会と温かいご対応に深く感謝申し上げます。
誠に勝手ながら、何卒ご理解いただけますと幸いです。
〇〇大学〇〇学部
山田太郎
電話番号:000-0000-0000
メールアドレス:○○○@○○.com
内定辞退の注意点
内定辞退は企業側に迷惑をかけることになるため、以下の点に注意しましょう。
- できるだけ早く連絡する:内定辞退を決めたらすぐに連絡を
- 誠意を持って謝罪する:企業側の立場に立って丁寧に謝罪を
- 理由は簡潔かつ誠実に:長々と言い訳せず、簡潔に理由を説明
- 電話での連絡も検討:重要な連絡は電話でも伝えるとより誠意が伝わる
マイナビ2025の調査によると、内定辞退の連絡が遅れたことで「今後のインターンや採用で不利になった」と感じた学生は約20%にのぼるという結果も出ています。
よくある質問(Q&A)
Q1: 内定承諾メールに返信がない場合はどうすればいい?
A: 内定承諾メールを送ってから3〜4営業日経っても返信がない場合は、念のため確認の連絡を入れましょう。
件名:内定承諾メールの確認について(〇〇大学・山田太郎)
株式会社〇〇
人事部 採用担当 〇〇様
お世話になっております。〇〇大学の山田太郎です。
〇月〇日に内定承諾のメールをお送りいたしましたが、ご確認いただけましたでしょうか。
お忙しい中恐縮ではございますが、念のためご連絡させていただきました。
どうぞよろしくお願いいたします。
〇〇大学〇〇学部
山田太郎
Q2: 内定承諾の期限が過ぎてしまった場合はどうすればいい?
A: すぐに謝罪の連絡を入れ、率直に状況を説明しましょう。企業によっては、期限を延長してくれる場合もあります。
エンジャパンの記事によれば、期限を過ぎた場合でも、誠意ある対応と明確な理由があれば、約60%の企業が柔軟に対応してくれるとのデータがあります。
Q3: 内定承諾した後でも辞退は可能?
A: 法的には可能ですが、企業側に大きな迷惑をかけることになります。内定承諾は慎重に行い、承諾後の辞退はできるだけ避けるべきです。やむを得ない場合は、できるだけ早く誠意を持って連絡しましょう。
まとめ:社会人の第一歩は丁寧なコミュニケーションから
内定承諾メールは、就活の締めくくりであると同時に、社会人としてのスタートでもあります。この一通のメールが、あなたの社会人としての第一印象となることを忘れないでください。
特に複数の内定をもらっている場合や内定辞退を視野に入れている場合は、より一層丁寧な対応が求められます。
- 返信は迅速に:24時間以内の返信を心がける
- 敬語と形式を整える:社会人としてのマナーを意識
- 誠実なコミュニケーション:保留や辞退の場合も誠意を持って
就職活動という長い道のりを経て得た内定。最後まで誠実に対応して、気持ちよく社会人生活をスタートさせましょう。
※この記事の内容は一般的なビジネスマナーに基づいたものです。企業によって対応が異なる場合もありますので、不明点があれば採用担当者に確認することをおすすめします。
最後に就活のどんな細かいことで聞けるプラットフォームIPPOSについてご紹介します。
「返信どうすればいいの?」「内定先だけ送ればいいの?」「失礼がない文ってどんな?」などちょっとした疑問は、内定承諾メール以外でもたくさんあると思います。
そんな悩みを解決するのが、就活Q&A「IPPOS」なのです。
就活のサポートを受けたい方へ
IPPOSの特徴
- 【 無料で相談OK!】 実際の経験をもとにしたリアルなアドバイスがもらえる
- 【 匿名だから安心! 】気軽に質問して疑問を解消できる
- 【 孤独な就活を変える!】 先輩たちの経験があなたの一歩を後押し
- 【選考対策コンテンツ】 ESや面接対策など、インターンシップ選考突破のためのコンテンツが充実
- **【先輩体験談の共有】**過去にインターンシップに参加した先輩の体験談を多数掲載
就活成功のカギは 「経験者に頼ること・正しい情報を得ること」 "IPPOS"にしかない情報を活用し、就活を有利に進めましょう! ぜひIppos公式サイトをご覧ください。 あなたの可能性を広げるインターンシップとの出会いを、Ipposがサポートします。
また、就活の最新情報や効果的な選考対策法については、キャリタス就活など複数のサイトで情報を集めることをおすすめします。さまざまな視点から情報を得ることで、より良い判断ができるようになります。
