就活で差がつく「自分の長所」の伝え方|AIとフレームワークで深掘りする実践ガイド

 

就活で避けて通れない「自分の長所」のアピール。しかし、ありがちな表現では埋もれてしまい、企業の心には届きません。そこで本記事では、AI診断ツールと**フレームワーク(STAR・5W1H)**を活用しながら、あなたらしい強みを具体的かつ魅力的に伝える方法を解説します。実践的なステップと業界別の例文を交えながら、再現性ある自己PRをつくるヒントを紹介。選考突破の鍵となる「伝え方の技術」を今すぐ身につけましょう。

なぜ「自分の長所」の深掘りが重要なのか

 企業が見ているのは「再現性」

企業が自己PRを通じて見ているのは、単なる性格や能力ではなく「その強みが入社後にも再現されるか」という点です。これはマイナビ転職でも指摘されており、長所を語る際にはその裏付けとなるエピソードと再現性のある行動をセットで伝えることが求められます。

人事担当者は、ただの人柄を知るためだけで止まらず、入社後の人間関係や仕事の仕方、どこの職種でどんな活躍をしてくれるかという部分を見ています。

差別化されていない「協調性」では埋もれる理由

「協調性がある」「真面目」などの言葉は多くの学生が使うため、埋もれてしまうリスクが高いです。「よくある長所」をそのまま使うと個性が伝わらず、面接官の記憶に残りにくいと指摘されています。よく使われる言葉は、調べればすぐに出てきますので、自分なりにうまく言い換えれると好印象でしょう。

自分の長所を見つける3ステップ

AI診断ツールを活用して客観視する

自己分析に悩んだら、AIを使った適性診断ツールを活用するのが効果的です。無料で使えるサービスも多く、客観的な視点から自分の傾向を把握できます。IPPOSでは、どの職種に適性があるのかわかる適職診断を展開しています。自分の強みと合っている職種をたった3分で見つけることができます。法人営業の中でも、小売、代理店、メーカーなど細かく分けた職種を判定します。新卒10万人以上の統計データから開発した権威ある診断です。

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フレームワーク(STAR・5W1H)で整理する【Aさんの実例付き】

「自分の長所」を語るうえで、論理的な構成を意識することは非常に重要です。よく使われるのが、**STAR法(Situation・Task・Action・Result)**と、**5W1H(When・Where・Who・What・Why・How)**です。この2つを組み合わせると、内容に筋が通り、面接官にも伝わりやすい自己PRになります。

▶ フレームワーク実践例:大学生Aさんの場合

Aさんは「巻き込み力」を自分の長所と考えていましたが、最初はうまく言語化できていませんでした。そこで、以下のようにSTAR法と5W1Hを使って整理しました。

【STAR法での整理】

  • Situation(状況):大学の学園祭実行委員として、模擬店の責任者を任された。
  • Task(課題):出店メンバーのモチベーションが低く、準備が進まない状況だった。
  • Action(行動):まずは全員の予定を把握し、柔軟なシフトを提案。さらにLINEグループで定期的に進捗共有を行い、雰囲気を明るく保つよう工夫した。
  • Result(結果):全員が積極的に参加し、当日は売上目標の120%を達成。「一体感があって楽しかった」との声も多く、学園祭での表彰も受けた。

【5W1Hでの深掘り】

  • When(いつ):大学2年の10月、学園祭の1ヶ月前から本番まで
  • Where(どこで):大学構内とオンラインでの準備会議(Zoom・LINE使用)
  • Who(誰と):同じゼミや部活の友人を含む10人の出店メンバー
  • What(何をしたか):柔軟な役割分担と、定期的な情報共有の体制づくり
  • Why(なぜそれをしたか):全員のやる気を引き出し、楽しく成功体験を共有したかった
  • How(どうやって):時間の制約を考慮した調整と、双方向のコミュニケーション設計

こうした整理により、Aさんの「巻き込み力」という抽象的な強みが、「どんな状況で、どんな工夫をし、どんな成果を出したか」という形で明確になり、説得力のある自己PRが完成しました。

これは、単なる経験談ではなく「どのような行動をとり、どう成果に結びつけたか」を重視する企業側の評価基準にもマッチします。

このように、フレームワークを使って自分の強みを客観的・構造的に表現することは、他の就活生との差別化につながります。今までうまく言葉にできなかった人も、まずは自分の体験をこの手法で整理してみることをおすすめします。

 ChatGPTで長所エピソードを添削する方法【Aさんの活用事例】

ChatGPTは、自己PRやエピソードのブラッシュアップに非常に有効なツールです。特に、前述のようにSTAR法や5W1Hで構造化された内容があれば、AIに「伝わりやすく改善して」と指示することで、より魅力的で論理的な文章に整えることができます。

▶ Aさんの使い方:AIにブラッシュアップを依頼する

Aさんは、以下のようにChatGPTに依頼しました。

🧠 入力例(プロンプト)

私の強みは「巻き込み力」です。以下のSTAR法と5W1Hで整理した内容をもとに、就活の自己PRとして伝わるように、300文字程度にまとめてください。わかりやすく、具体性があり、企業に好印象を与えるように添削してください。

【STAR】

  • S:学園祭の模擬店で責任者を担当
  • T:準備メンバーのモチベーションが低かった
  • A:シフトの調整とLINEでの進捗共有を実施
  • R:売上120%達成、学園祭で表彰された

【5W1H】

  • When:大学2年10月
  • Where:大学構内+LINEやZoom
  • Who:10人の友人
  • What:役割分担と共有体制の構築
  • Why:一体感をつくりたかった
  • How:柔軟な配慮と継続的な対話

📝 ChatGPTからの添削結果(例)

大学の学園祭で模擬店の責任者を務め、準備段階でメンバーのモチベーションが低いという課題がありました。私は各自の予定を考慮した柔軟なシフト調整と、LINEでの進捗共有を実施し、チームの一体感を高めました。その結果、売上は目標の120%を達成し、模擬店は学園祭で表彰されました。この経験を通じて、多様な立場を尊重しつつ周囲を巻き込む力を培いました。

このように、ChatGPTは**「文の構成」「語彙の洗練」「読点の位置」など、自然で伝わる表現に調整してくれる**ため、自信を持って面接やエントリーシートに使える自己PRを作成できます。

また、以下のような応用パターンも有効です。

✔ 応用プロンプト例:

  • 「企業の求める人物像に合うように調整して」
  • 「リーダーシップをより強調して」
  • 「300文字から200文字に短縮して」
  • 「高校生にもわかるような言葉に直して」

ChatGPTをパーソナルな編集者として活用することで、精度の高い文章を効率よく作成できるようになります。

他者の視点を取り入れて磨く

友人や先輩、キャリアセンターなどからフィードバックを受けることで、見落としていた強みが見つかったり、表現が洗練されたりします。複数の視点から確認することで、主観に偏らない説得力のある内容にブラッシュアップできます。

 自分の長所を魅力的に伝える3つの工夫

抽象ワードを避けて具体的に言い換える

「リーダーシップがある」「責任感がある」といった抽象的な言葉では伝わりにくいため、具体的な行動や成果を通じて伝える工夫が必要です。抽象ワードよりも具体的エピソード重視の姿勢が企業に好まれるとされています。

経験と結びつけて「らしさ」を出す

一般的な強みに一般的なエピソードを結びつけ話すのではなく、自分が実際に経験したエピソードと強みを結びつけることで、あなただけの「らしさ」が伝わります。事実と感情の両方をバランスよく語ることで、説得力のある自己PRが完成します。

企業の求める人物像とリンクさせる

志望企業の採用ページや社員インタビューを読み込んで、「自分の長所がどのように役立つか」を言語化することが大切です。一般的には、企業との接点を意識した長所の語り方が内定獲得に直結すると紹介されています。

業界・職種別の「長所」活用例

営業職:粘り強さ・巻き込み力のアピール方法

営業職では、目標達成への執着心や、社内外の関係者を動かして成果を出す力が求められます。

長所:粘り強さ

単に「諦めない」だけでなく、「目標達成のために試行錯誤できる」という視点でアピールすることが重要です。

【アピールポイント】

  • 困難な目標に対し、達成するための計画を立て、実行しきった経験
  • 一度断られても、原因を分析し、別の角度からアプローチを試みた経験
  • 長期的な関係構築のために、地道な接触を続けた経験

【自己PR例文】

 「私の長所は、目標達成のために試行錯誤を続けられる粘り強さです。 (S) 大学の学園祭で、模擬店の売上目標が過去最高の5万円に設定され、初日は目標の6割程度しか達成できませんでした。 (T) 赤字を回避し、目標を達成するためには、抜本的な改善が必要だと考えました。 (A) そこで、売上が伸び悩む時間帯の客層を分析し、『SNS映え』を意識した女子学生向けに、商品の盛り付けを工夫し、写真撮影用のポップを作成することをチームに提案しました。さらに、他の模擬店と連携し、相互に宣伝し合うキャンペーンも実施しました。 (R) その結果、2日目にはSNSでの口コミが広がり、長蛇の列ができました。最終的には目標を2万円上回る7万円の売上を達成し、過去最高の利益に貢献しました。」

長所:巻き込み力

チームや組織の目標のために、周囲に働きかけ、協力を引き出す力を示します。

【アピールポイント】

  • チーム内で意見が対立した際に、調整役として議論をまとめ、目標達成に導いた経験
  • 自分の役割を超えて、積極的に他のメンバーに働きかけ、チーム全体の生産性を向上させた経験
  • アルバイト先などで、後輩や同僚に働きかけて、業務改善を実現した経験

【自己PR例文】

「私の強みは、目標達成のために周囲を巻き込み、主体的に行動できる点です。 (S) 所属していたサッカーサークルで、大会前の練習参加率の低さが課題となっていました。 (T) チーム一丸となって大会に臨むためには、練習の質と参加率の両方を向上させる必要がありました。 (A) そこで私は、まず同期や後輩一人ひとりに練習に参加できない理由をヒアリングしました。その結果、『練習内容がマンネリ化している』『学業との両立が難しい』という声が多かったため、練習メニューの刷新をキャプテンに提案すると共に、短時間で集中できる練習スケジュールの作成を主導しました。また、練習後には積極的にコミュニケーションの場を設け、チームの一体感を高めるよう努めました。 (R) 結果として、練習参加率は以前の1.5倍に向上し、チームは目標としていた大会ベスト8を達成することができました。」


技術職:論理性・継続力を評価される伝え方

技術職では、物事を構造的に捉える力や、地道な努力を続けられる資質が評価されます。

長所:論理性

感覚的な表現を避け、事実やデータに基づいた客観的な説明を心がけます。

【アピールポイント】

  • 複雑な課題に対し、原因を特定し、順序立てて解決策を考えた経験
  • 研究や実験において、仮説を立て、検証し、考察するというプロセスを説明できる
  • プログラミングなどで、エラーの原因を分析し、修正した経験

【自己PR例文】

「私の強みは、課題の原因を特定し、論理的に解決策を導き出す能力です。 (S) 卒業研究で、シミュレーション結果と理論値の間に誤差が生じるという問題に直面しました。 (T) 論文を完成させるためには、誤差の原因を特定し、その妥当性を証明する必要がありました。 (A) 私はまず、誤差の原因となりうる要素(パラメータ、計算式の前提条件、使用ライブラリの仕様など)を全て洗い出しました。次に、それぞれの要素が結果に与える影響度を評価する検証実験を計画し、一つずつ体系的に検証を進めました。 (R) その結果、特定のパラメータ設定に問題があることを突き止め、修正することで誤差を5%未満に抑えることに成功しました。この経験から、複雑な問題に対しても、冷静に原因を分析し、粘り強く解決策を探求する能力が身につきました。」

長所:継続力

長期的な目標を設定し、それに向かって努力を続けた実績を具体的に示します。

【アピールポイント】

  • 特定のスキル(プログラミング言語、資格など)を習得するために、毎日コツコツと学習を続けた経験
  • 長期にわたる研究や開発プロジェクトで、地道な作業をやり遂げた経験
  • 目標達成のために、自分で学習計画を立て、それを実行し続けた経験

【自己PR例文】

「私には、目標達成のために地道な努力を継続できる力があります。 (S) 大学入学時、未経験からWebアプリケーション開発のスキルを習得したいと考えました。 (T) そこで、『3年間でオリジナルのサービスを1つ開発し、公開する』という具体的な目標を設定しました。 (A) まず、学習ロードマップを作成し、平日は毎日2時間、休日は4時間と決めて学習を続けました。基礎学習を終えた後は、小さな機能の実装を繰り返し、エラーが出るたびに原因を徹底的に調査・解決することで知識を定着させました。学習記録をブログで発信し続けることで、モチベーションを維持しました。 (R) その結果、3年次には目標であった学習管理アプリを開発・公開することができ、現在も利用者からのフィードバックを基に改善を続けています。貴社においても、この継続力を活かして、粘り強く技術開発に取り組みたいと考えております。」


企画・クリエイティブ職:柔軟性や発想力の魅せ方

この職種では、常識にとらわれない視点や、変化に臨機応変に対応できる力が求められます。

長所:柔軟性

予期せぬ事態や他者の意見に対し、ポジティブに対応し、より良い結果に繋げた経験がアピール材料になります。

【アピールポイント】

  • グループワークで、自分の意見に固執せず、他者の良いアイデアを取り入れて、より良い成果物を作成した経験
  • 計画が変更になった際に、代替案を素早く提示し、プロジェクトを成功に導いた経験
  • 新しいツールや環境に、抵抗なく適応し、使いこなした経験

【自己PR例文】

「私の強みは、状況の変化に臨機応penasに対応できる柔軟性です。 (S) 映像制作のグループ課題で、撮影予定日に主要キャストが体調を崩し、参加できなくなりました。 (T) 撮り直しをする時間はなく、その日のうちに作品を完成させる必要がありました。 (A) 私は、残りのメンバーで実現可能な代替案をすぐに3つ提案しました。一つは脚本を書き換える案、二つ目はアニメーションに切り替える案、三つ目は残りのメンバーのインタビュー映像を主体にする案です。チームで議論した結果、最も作品のテーマ性を損なわないインタビュー形式で進めることに決定し、私は急遽インタビュアーと編集を担当しました。 (R) 結果、当初の予定とは違う形になりましたが、かえってドキュメンタリータッチの深みのある作品に仕上げることができ、教授から『トラブルを逆手に取った見事な判断だ』と高い評価をいただきました。」

長所:発想力

「人とは違う視点」を持っていることを、具体的な企画や提案の経験を通じて示します。

【アピールポイント】

  • 当たり前とされていることに対し、疑問を持ち、新しい改善策を提案・実行した経験
  • 誰も思いつかなかったようなユニークな企画を立案し、周囲を巻き込んで実現した経験
  • 複数の既存の要素を組み合わせて、新しい価値を生み出した経験

【自己PR例文】

「私は、既存の枠組みにとらわれず、新しい価値を創造する発想力に自信があります。 (S) アルバイト先のカフェで、廃棄されるコーヒー豆が毎日大量に出ていることを問題に感じていました。 (T) この廃棄ロスを削減し、かつ新しい売上を生み出す方法はないかと考えました。 (A) そこで私は、廃棄されるコーヒー豆を、地元の福祉施設と協力して脱臭剤としてアップサイクルし、オリジナル商品として販売することを店長に提案しました。福祉施設には商品の袋詰め作業を依頼し、工賃をお支払いする仕組みです。また、商品のパッケージデザインは、SNSで美術大学の学生に呼びかけてコンペ形式で募集しました。 (R) この取り組みはSNSで話題となり、商品は2週間で完売。廃棄コストの削減だけでなく、カフェのブランディングと社会貢献にも繋がり、前年同月比で売上が10%向上しました。」

最新ツールで自己PRをブラッシュアップ

ChatGPTで長所エピソードを添削する方法

ChatGPTにエピソードを入力し、「もっと印象的に」「論理的に」など指示を加えることで、高精度な添削が可能です。複数パターンの言い回しを比較するのにも役立ちます。

noteやXでのアウトプットと他者からのフィードバック

SNSやブログで自分のエピソードを発信し、第三者からのコメントをもらうことで視野が広がります。「伝わりやすさ」「印象の強さ」など、フィードバックを自己分析に活かしましょう。

まとめ:長所は「使い方」がすべて

「自分の長所」は、就活で最も重要な武器の一つです。ただし、それを効果的に伝えるためには、深掘り・構造化・マッチングの3点が必要不可欠です。AIやフレームワークを活用し、自分だけの強みを具体的に語れる状態にしておきましょう。企業に「一緒に働きたい」と思わせる長所の伝え方こそ、就活成功の第一歩です。

最後に就活のどんな細かいことで聞けるプラットフォームIPPOSについてご紹介します。
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